留める・吊り下げる

塚治虫特集のNHKの番組を見ていて気になった写真が。

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幼き日の治(虫)少年。いかにも利発そうだなあ。表情が頭イイ子のそれだ。
で、この写真の何が気になるかというと、治くんの靴下の形状。おそらく靴下留めというかガーターで留められているからです。向かって右の足にベルト的なものがあるのが分かりますかね?これ多分靴下を留めるものではないかと。


これがどういうものかというと、多分こういうものかなと。

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鴨沢祐仁「クシー君の夜の散歩」より。「銀河鉄道の夜」のジョヴァンニとカムパネルラです。太腿の部分にガーター的なものがあります。これも多分靴下を留めるためのもの。実際にこういう青い色のものがあったかとかは私は分からないんですが。「銀河鉄道」が書かれたのが1924~30年代、手塚治虫は1928年生まれなので時代も重なります。
鴨沢さんの絵は特に後期はポップなイラストの印象が強いですが、こういうタッチでも描かれていました。こちらも素敵。


「少年+靴下留め」というと今はフィクションの作品だとかファッションで敢えて使うという感覚があります。実際、吊り下げ式のいわゆるソックスガーターは基本的には紳士のアイテムではないかと。それをパロディ的に使うところが面白いなと感じます。
が、大きな輪ゴムのような形で直接靴下に重ねて使う形状のガーターは、実際の昔の子供たちも普通に使っていたと思います。昔は靴下が今のようにゴム入りのぴたっとしたものではないので、留めないとズリ下がりやすかったのだと思う。なので「ガーター+子供」って昔は実は普通の組み合わせだったはず。
折り返しのある長靴下も、本来は折り返しの下に輪ゴム的な靴下留めを着けるようになっていたと思います。今でもボーイスカウトの制服等で残ってもいるようで。それにリボンがつくとタータンキルトに合わせる靴下の形に。


あ、あと欧米では、少年用のガーターの留め具がついたボディスーツや変形サスペンダーみたいなものも結構使われていたようです。それに長い靴下を吊り下げて留めてズボンの下に履く。なので上半身込みの「吊り下げ式ガーター+少年」も昔は実際に普通にあったっぽいです。


ちなみに母(昭和20年代生まれ)に聞いてみたところ、子供の頃は普段は男の子も女の子も輪ゴムのようなもので靴下を留めていたそうです。膝下も膝上もあったと。弟(叔父)がおでかけの時には半ズボンに合わせて金具(サスペンダーについているようなパチッと挟むクリップ状のもの)付きの輪の形の靴下留めを、膝下に着けていたとのこと。靴下の上から着けていて、普通に外から見える感じだったと。へー。

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